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京極夏彦[ 塗仏の宴~宴の支度~]

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春は眠くなりますね~
昼休みとか利用して少しずつ読んでたんだけど、デスク伏せて昼寝してしまうんで中々進まず…(笑)

飯より寝たい(笑)


んで、昨日一気に読みました


以前流し読みしたんだけど、始末読むためにもう一度

1998年に出版された京極夏彦さんの百鬼夜行シリーズ第6弾
[塗仏の宴 宴の支度]

姑獲烏の夏
魍魎の匣
狂骨の夢
鉄鼠の檻
絡新婦の理


までの事件集大成で登場人物もオールスターって感じですね(笑)


塗仏の宴は前半の支度と後半の始末の2巻に別れていて支度はまさに始末のための準備って感じで(笑)





全613ページ


ぬっぺっぼう


元警官の光保公平が昭和13年まで在中していた伊豆の韮山にある戸人村


彼は出征し、懐かしさもあり帰国後、村を訪ねる


村の風景は何処と無く似てはいるもののその村に居たはずの村人たち、淡い思いを抱いた佐伯家にいた娘等知り合いはただの1人もおらず
変わりに見たこともない村人たちがそこには住んでいた


話をきくと彼らは何十年も前からこの村に住んでいると話す…


光保が出征前に勤務していた村人たちは何処に行ったのか…村人全員が忽然と姿を消した

そもそもそんな村はあったのだろうか!?


その村を取材して欲しいという依頼を受けた関口は伊豆山中へ向かう



[うわん]

狂骨の夢に登場した朱美が主人公
良人の置き薬売りの男と逗子から沼津に移り住む


朱美は木に縄をくくり自殺しようとしていた村上平吉を助けるも2度、3度と自殺未遂を繰り返す平吉


そんな中、良人と同じ置き薬販売員の尾国誠一に出会う


怪しげな宗教団体 成仙道が道を闊歩するも

入院している村上を見舞った朱美
そこに現れた成仙道の信者たち、更に尾国誠一が登場し、彼は言う

村上平吉は犬の吠え声に反応し鬱状態になり自殺したくなる暗示をかけられている…





[ひょうすべ]


前半は京極堂と宮村香奈男によるひょうすべの解説で始まる(支度は妖怪解説が異様に長い(笑)


関口が編集社で会った元編集員 加藤麻美子が登場


祖父と共に幼い頃にひょうすべを見たという
ひょうすべというのは九州に伝わる河童のような妖怪で見ると不幸が起こるといわれている


彼女自身、見た後すぐに父や母を亡くし、結婚し子供を儲けるも浴槽で溺死、離婚、今は職も辞め人生があまり良くないのはそのせいでは?と疑心を持っていて、更に最近またひょうすべを見かけたというのだ


祖父にひょうすべの話をすると、そんなものはいなかったという…

彼女の祖父はみちの教え修身会なる怪しげな団体にひょうすべを見かけた裏山を寄付している


麻美子は祖父は何かを隠しているのでは?と疑うも…

宮村は麻美子を京極堂に引き合わせ話をきく


結婚しアパートで暮らしていた際出入りしていたという薬売り尾国誠一、また彼に紹介された霊媒師 華仙姑処女のことを聞きだす


京極は麻美子に言う

貴女はひょうすべなど見ちゃいない催眠術により記憶を書き換えられたのは祖父ではなく貴女の方だと…




[わいら]

韓流気道会に追われていた女を助けた京極堂の妹 中禅寺 敦子


記者である彼女は以前韓流気道会を取材したことがある
気で人を投げ飛ばすという眉唾ものの話でその際、揉めている


敦子は彼女に話をきくうちに目の前にいる女は霊媒師 香仙姑処女だと解る


韓流気道会の者たちが敦子のアパートに踏み込み香仙姑処女を連れ去ろうとするも通りかかった漢方薬局の宮田と彼の師 通玄に助けられる


敦子と話す香仙姑処女
彼女はいう、もう霊媒師はやりたくない、私には何か欠けたものがあると

彼女の過去になにがあったのか…

彼女はいう、私は佐伯布由ともうします


敦子は他人の過去の情景が見えてしまう探偵 榎木津礼二郎に佐伯布由を引き合わせることにする



[しょうけら]


刑事 木場修太郎が確か狂骨の夢だったかにも登場した飲み屋 猫目洞の女将 お潤との会話から始まる

何でも知り合いの女工 三木春子が工藤という男につきまわとれているから助けてやって欲しいとの事らしい


彼は毎週手紙を送ってくる
その内容がまるで張りついて監視しているかのように自分の日常を事細かに綴られており全て当たっていて怖いのだという

木場は春子に工藤に出会ったきっかけを聞きだす

彼女が工藤に出会ったのは長寿延命講という講座で主催者は 通玄なる人物らしい

通玄が健康診断、その人にあった健康法を伝授し、漢方薬の調剤師が薬を出すシステムらしい

胡散臭さを感じた木場は京極堂に相談


木場は春子に送られた手紙から工藤を逮捕するために春子と彼の職場に向かう


すると工藤は既に窃盗容疑で逮捕され連行される寸前のところであった

そこに霊感少年 藍童子が現れいう
工藤さんも三木さんも彼らによりプログラムされていると…




[おとろし]


絡新婦の理で登場した織作家のただ1人の生き残り 織作 茜

彼女が本当の絡新婦だったのか?は…(笑)

これ読むとそうでもなさそうなんだけどね

でも、怪しい(笑)



羽田隆三は、茜からすると祖父の織作伊兵衛の実の弟にあたり製鉄会社の取り締まり役である

彼は茜が売りに出した織作家を買い取るためにやってきた
それで茜の今後の身の振り方として彼が設立した徐福研究会はどうかと薦められる


茜は連続目潰し魔・絞殺魔事件で見つかった石長比売命と木花咲耶毘売命の像をあるべき場所に返す事
更に徐福研究会の東野という男が羽田織製本社を移転させるという韮山の場所を見に羽田隆三の秘書津村信吾と伊豆に向かう


6月10日、織作茜遺体で発見
同日、高根山中にて裸女殺害容疑で関口 巽逮捕




とりあえずこの塗仏の宴でそれまでの作品とのザッピングが終了ということで
解決まで凄く遠回りしてるイメージが沸きました(笑)

だって、あれとあれが繋がって、こっちとこっちが関連性あってと…繋がり過ぎてる感じする(笑)



ただ、やはりそれまでの作品は楽しく読んできたので過去作品の知れたキャラクターたちが一同に介しているこの作品は良いです



面白くて続けて今、始末読んでるんですが…ああ、もう終わるんだな~と陰摩羅鬼や邪魅はまだあるにはあるけど


やはりこれで一旦は終わるからね~
始末も半分以上終わったから帰って続き読むの楽しみですが(笑)

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