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金瓶梅が日本でどのくらいの認知度があるのか自分には計りしれないのですが(笑)
金瓶梅は明時代に蘭陵の笑笑生によって書かれたと言われる三国志演義、西遊記、水滸伝とともに中国四大奇書と呼ばれる小説
四大奇書の中でも水滸伝との関わりが強く主人公は水滸伝に登場する商人 西門慶と武松の兄嫁 金蓮
おそらく明時代の飲食生活男女の関係等、日常生活ともいえる内容が詳しくそして永遠と語られている書物なのだ(笑)
なので他の四大奇書とはちょっと違った視点になってるわけなんですね
日常生活の何が面白いのか?
視点の話になりますが、第一に歴史書というものにはこの日常生活の話というものが描かれて残っているものは非常に少ないこと
何を食べてどんな生活文化があったか?といった話ですね
第二はワイドショーが取り上げるのが大好きな男女の話、性の話ですね
嫉妬、妬み、虐め、横恋慕、プレイ(笑)
金瓶梅は先の通り水滸伝の西門慶と武松の兄嫁 金蓮が主な主人公になります
画像2
(久保田千太郎作 水滸伝より)
水滸伝で二人は不倫関係にあって邪魔になった武松の兄を嫁の金蓮が毒殺、それを知った武松は二人を殺害し追われる身に…それで梁山泊に入るという理由づけになってます
金瓶梅は武松に仇として討たれた二人が生き延びたいわばifのような話になってます
まあどちらにしろ金李瓶でも武松の兄と同じように金蓮は西門慶を毒殺し、金蓮は西門慶亡き後、家内の女たちに家を追い出され武松によって仇を討たれて32歳で亡くなるわけなんですが
画像3
西門慶や金蓮(第5夫人)の他にも李瓶児(第6夫人)、春梅(金蓮の侍女)等登場人物は沢山いますが、金蓮の金、李瓶児の瓶、春梅の梅をとってタイトルの金瓶梅となっており重要な人物たちにあたります
まあ、金蓮は酷い女に描かれていますが、それには明時代以前のホントにいたモデルもいたみたいで、民間で伝わった数々の話をまとめあげ金瓶梅では金蓮というキャラクターにそれをやらせたということもあるらしいんですよね
西門慶自体、商人でここまで権力を持てたのも官との癒着があったからだし、その相手の金蓮は女としては最低な部類に入るわけだ
故に、金瓶梅は書かれてから発禁になった時期もあったらしいのだけど、著者の笑笑生はどうみてもペンネームだしそういう権力に対する揶揄含むというか(笑)
纏足(てんそく)の風習や中国文化の考え方等、独特な文化の解説もあるのでそのあたりはついでに勉強出来ちゃう感じで金瓶梅の本編はたぶん自分読むことはないとかな、と思うので(笑)
この解説書でどういうものか知っただけで十分だなと
キャラクターごとに区切られて解説されていて読みやすいですし
日本でも江戸時代に金瓶梅は伝わったみたいなので、この中の話が変化して昔話になったものもあるかと
日本の昔話も中国の話が元になってることが多いからね
なんか読んでいて日本なら大奥を彷彿とさせるような内容かなとも思った